キラキラふわふわ 大好き少女の夢 ~1~
小学校で水泳がある日には、三つ編みをしていくのが明恵の日課でした。
水泳の後には、毎朝時間をかけて伸ばしていく「くせ毛」がクルクルになってしまうから。
冷水と温水を交互に何度も顔を洗うクセもありました。
そ
うすると、真っ赤なほっぺが白くなると聞いたから。
家に帰るとまぶたの上にセロハンテープを貼って、スジを
つけて二重にしていました。
幼な心にそうすると、二重まぶ
たのスジができると考えたから。
そして本当にこれで二重になったのだから、明恵の「美」に
関するコンプレックスとこだわりはハンパなものではなかっ
たのです。
幼い頃からキラキラ光るものや、ふわふわした心地いいも
のが大好きな明恵。「いつか東京でキラキラふわふわしたも
のに囲まれて暮らしたい」。
これが彼女の夢でした。
新潟の高校を卒業すると、東京の短大に。
卒業後は大手金融
会社に入社するのですが、「ワタシは何でこんな好きでもな
く、向いていない仕事をしているのかしら?」と半年で退社
してしまうのです。
それからは、今でいうフリーター生活。時はバブル、ただ夢
の東京で遊び回ることが楽しかったのです。
しかしお気軽プラプラ生活も25歳まで。
明恵は大手育毛専門チェーン店に正社員として入社しました。
「広告塔のタレ
ントに会えるかも」なんて下心いっぱいのスタートでしたが、ここでの日々が
明恵を変えたのです。
明恵は入社半年で店長に抜擢され「お客様のために仕事をする」「目標に向け
て頑張る」という経験をすることになるのです。
担当店舗には明恵より社歴の長い部下しかいません。
いかに彼女たちに協力
してもらいながら、店を盛り立てていくか。
「わたしは助けてもらう側になろう」
と、自分なりのリーダー像を作り上げていきました。
そして工夫をして仕事す
る楽しさを知るのです。
大きな出会いもありました。
年齢はちょうどひと回り上の女性マネージャー。
社会人としての常識から、ビジネスマナー、そして生きる上での考え方まです
べてを教えてくれる人でした。
はじめて「こんな女性になりたい。
この人のた
めに頑張りたい」と素直に思える人に出会ったのです。
そしていつしか、マネージャーと共に独立の夢を語りあるようになります。
まだまだ漠然とした夢ですが「人が決めたルールに縛られるのではなく、自分
ですべてを決めて好きなことをやっていきたい」と思ったのです。
どんな仕事で独立しようか。
自分が勉強と思わずにどん欲に知識を学ぶことができ、飽きることなく続け
られる仕事は何だろう?
ビューティーの仕事を選んだのは、明恵にとってとても自然なことでした。
そして会社員として働きながら、働く側の視点で経営を考えるまでになりま
した。「どんな会社ならば社員は働きやすいのだろう」。
明恵の夢が動きだしたのです。







